2018年8月7日

バニラオイル

子どもの頃
台所仕事にまったく興味の無い私は
食事作りをほとんど手伝わなかったような気がする。

けれど、お菓子作りは好きで
よく絵本に出てくるおかしや
まんがにでてくるケーキを
自分なりにアレンジして作っていた。

高校生の頃「初めてのお菓子作り」という
レシピ本を買うまでは
そんな感じで作っていて
毎回しあがっりが違っていて
よく作れていたなと思う。

バニラオイルの香りがとりわけ好きで
それを使うときが本当に幸せだった。

チョコのお菓子にもなんにでもいれていた。

中学2年生になったあるとき

久しぶりの小学校の同級生が集まる企画があった。

何か大人っぽくなった風に
気どってみたくて私なりに考えたのが
香りで、その頃香水なんて持っていなかったので
「そうだ」と取り出したのは

バニラオイル

洋服にふりかけて出かけたのだが

あれまぁ。くさい。

良い香りと言うには程遠く
苦みばしった不思議な香りに
心は沈んだ。

帰ってよくみるとふりかけたところに
茶色のシミがくっきりとできていて
穴があったら入りたい心もちになったことを
よく覚えている。

その後も工夫してティッシュにしみこませ
箪笥に入れてみたりしていたが
やはりくさい。

がっかりポンだ。

みなさんもくれぐれも
バニラオイルを香水代わりに
しないようにお気をつけあれ。

2018年8月6日

知ったふり。

大人になった私は
知ったフリをしないようにしようと思っている。

小学生の頃おともだちと遊んでいて
テレビの話になった。
こんな面白い番組があって
こんな風だと勢い良く話していたと思う。

友達のお母さんがお迎えに来て
帰りぎわ
「あさこちゃん なんちゃんねる?」と
聞かれた。
「なんちゃんねる?」
私は耳慣れない言葉にしばらく考え

「九時にねる」とこたえた。

首をかしげながら友達は帰っていった。

中学生の入学式間近
頭髪の規則が厳しくなるので
母に進められ美容院へ行った。

腰までのロングだった私に
美容師さんは
「マシュルームカットなんてにあうんじゃない?」と
すすめてくれた。
「マッシュルーム?」心でつぶやいていたけれど
知らないと恥ずかしいことのような気がして
きどって
「おねがいします」と答えていた。
すましていた私に容赦なくはさみは入れられた。

家に帰ってカーテンにくるまり
「もう中学校にいかない」と泣いていた。

そのときに
子どもの頃の「なんちゃんねる」の光景を
鮮明に思い出し

もう二度と知ったかぶりはやめようと
心にかたく誓ったのだ。

年を重ねても知らないことは多い。
年を重ねるからこそ知らないこともたくさん増えてくる。
だからこそ、知らないこと わからないことをちゃんと教えてもらおうと
今でも時々そのことを思い出し
心に刻むのだった。

2018年7月18日

仕事の話

大学生編

17時~23時までの会席料理のお店のバイトは
3年間続けた。
その間の春夏冬それぞれのお休みには
短期バイトも入れて
朝から夜まで働いていた。

一番最初の夏休みはデパートのお中元売り場だった
友人と二人で応募して採用されたのだが
そこで私は社会の仕組みと言うものを知る。

配属先が決まって
彼女は店頭の受付
私は奥での包装担当

もちろん友人は校内のパンフレットの
モデルになったような美人なのはいうまでもない。

奥での包装担当はちいさな小窓から
包んで欲しい商品と伝票が渡され
それそれに合わせて包装紙を選び
丁寧にかつ迅速に作業を進めていく。

はじめは選ぶ包装紙に戸惑っていた私も
3日後には素晴らしい速さで
包装紙を包めるようになっていた。
充実感いっぱいな毎日だった。

夕方はいつも裏口の従業員出入り口で彼女と一緒に
待ち合わせをしていた。
そうすると 入り口で男性社員が待ち伏せしていて
夕方から別のバイトに行く私は
結局一人で「先に帰るね」とその場で別れた。
彼女もとても充実していたと思う。

若くて美しい人の充実感もまぶしいほどすてきだった。

けれど
それなりの人には
それなりの充実感があるものだ。と思いながら
次のアルバイトへと
意気揚々と向かう私もとても幸せだった。

それでも、きれいな人になってみたいと
努力もしてみた若かりし日々。
懐かしい。

2018年7月9日

子どもの頃から野に咲く花が好きで
シロツメクサやオオイヌノフグリ たんぽぽは見るとホッとする。

夏休みの自由研究は田舎に帰ると気になった植物を採取して
図鑑で調べ押し花にして一冊の本にまとめていた。

オキホンヤリリーさんが春に庭に咲いている
すみれを植えて持ってきてくれたときは
なんだか感動した。

今も犬の散歩に行くときは地面ばかり見て
四つ葉のクローバーを探したりシロツメクサを眺めて
あらいぐまラスカルの歌を口ずさむのが日課だ。

小さなことで幸せなきもちになれる
得な人だと時々思う。

この春新発見のようなきもちで
白いたんぽぽを見つけた。
お客さんに話すとよく見るよねとのこと。
けれどこっそり綿毛になったときつんで
WAOの庭先に種を植えてみた。
もしかすると、春に白いたんぽぽが咲くかもしれない。
来年の春が今から待ち遠しい。
おめでたい人だ。

2018年6月25日

先日 三男の9歳の誕生日を家族で祝った。

今年21歳になる長男を筆頭に男ばかりの
低い声での
「ハッピバースデートゥーユゥー」は
いささか味気なく
今年はなんとか女子力を発揮しようと
高めの声ではりきって歌っていると

反抗期であろう三男が
「おかあちゃん やめて きもちわるい」と
言われた。
「あれまぁ。まったく」と心で思っていると
主人が
「そんなことを言ってはいけない。」とこえをかけてくれた。

だがしかしその後に

「おかあちゃんは、おもしろくしようとしてくれているんだから。」
と続けたのだ。

おもしろくしようなんて思っていない。かわいく歌おうと思っていただけなのに
その思いはどこにも届いていなかった。

残念でならない。
いつまでこのハッピーバースティーの歌が家族そろって歌えるか分からないけれど
これからも無理なく低い声で歌おうと固く心に誓った
誕生日会であった。

2017年8月6日

昨日はいろんなところで
花火大会があって電車の中には
美しい浴衣姿の女の子たちがたくさんいて
ついつい見とれてしまう。

そんな時

私がはじめて浴衣を着て
花火大会に行ったときの事を思い出す。

友人と会場で見るのははじめてで
どこでどうしたものやら
ウロウロしていた。
道いっぱいに敷物をひいて花火を待つ人達。

花火がいよいよ始まろうとしていた

その時

ふと隣を見るとアイスクリームやに行列ができていた。
けれどお店の人の姿はなし。

しばらくするとおじさんがかけてきて
「むこうのお客さんにもまだ持って行くからもうちょっとまって。」
と声をかけている。
そんな慌てているおじさんと目と目が合った時

思わず
「わたし持って行きます。」と言っていた。

特徴を聞いて親子連れに持っていくと
「こっちにも3つ」「私も2つ」と声がかかる。

その後は、花火を見るよりもアイスクリームやと化す私。
友人はすわってみてたかな。

アイスを届け、「からん からん。」と鐘を鳴らし
花火の「どーん」と心にも響く音を感じながら
私はアイスを売っていた。

花火が終わった後
おじさんが「今日は本当にありがとう。」と
アルバイト代をくれた。

すごくすごく嬉しかった。
高校生のときの夏の思い出。

2017年5月15日

「さらに平凡なことを言います。
 生身の人間は、こわれものです。
 落としても、叩いてもこわれるけれど、
 こころが傷ついてもこわれたりします。
 そして、こわれてから、また治ったりもします。
 だからなんだというわけじゃないけれど、
 そんなことを、いまさら思ったりしています。」

ほぼ日刊トイ新聞 糸井重里さん今日のダーリンより一文

本当にそう思います。
どんな人もみんな同じ
治ったりもします。と言う文章に
ホッとしたり 共感したり。

さあ明日から
また、がんばりまっしょい。
がんばらなーいという歌を歌いながら。

明日からはおやつににんじんケーキが登場します。
子どもの頃にバザーに向けて
母と一緒にたくさんつくった記憶のあるケーキ。

すりすりとにんじんを大きなボールに
すりおろしながら

地面の中にある野菜で
こんなにオレンジ色なんて
あなたはなんて素晴らしいお野菜なんだ!
と思いながら
ひたすらすっておりました。

それは、今でも変わらず
肉じゃがやカレーに
使うときにも
いやまったく!!といいながら
乱切りしております。

明日も素晴らしい!!と絶賛しながら
にんじんけーき
焼いております。

2016年7月17日

仕事の話し。大学生編。

学生生活にも慣れてきた頃
友人の紹介で、
夕方から会席料理のお店でアルバイトをすることになった。

着物を着た仲居さんがいて 私はそのお付のウエイトレスだった。
料理を運んだり、お鍋の準備をしたりするのが主な仕事。

お鍋などは具材の入れる順番などが決められていて
そうすると、なぜなのかどうしても気になって
板場に戻り板長さんに「どうして、決まってるの?」と
聞いていた。

料理の仕上がりを待つまでは、調理場にいられるので
調理場の動きをよく見ていた。
包丁の使い方、だしのとり方、箸の使い方。

板前さんが、出し巻き卵を作るときに、お箸で何度も持ち上げていて
気になるとすぐに「どうして?」と聞く。
それが、卵を混ぜる前にしっかりと卵白を切る手間をかけているということ。
それによって、よりきれいな卵焼きが作れると教えてもらった。

あまりにも、「どうして?」ときくので
店長に注意されたこともあった。
反省したが全く懲りていなかった。

毎日通うのが楽しかった。

仕事が終わった後に、時々調理場のみんなとご飯に連れて行って
もらえることがあって、そうすると学生では行かないような
高級でステキなお店で、「美味しい美味しい」とワクワクしていた。

美味しいものは中に何が入っているのか、みんなで考えるのも
楽しかった。

家ではほとんどお手伝いをしない私だったので
料理の基礎はここで学んだのだと思う。

そんな感じで、卒業するまでアルバイトを続けた。

仕事の話し次回は大学生夏休み編へつづきます。

2016年7月10日

仕事のはなし。

高校生になってはじめてアルバイトをしたのは
町のケーキ屋さんだった。

その土地ではとても有名なケーキ屋さんで
本店は喫茶店とケーキ 支店はパンとケーキを作るお店で
私は支店のパンを作るお店でアルバイトをしていた。

朝、6時~8時までの2時間 
朝の店内の掃除や仕上がったパンやケーキをディスプレイして
開店準備が出来ると、「いってきます。」と
高校へ。

夕方16時~19時の3時間
「ただいま。」と高校から戻り
接客と閉店の片づけをしていた。

朝の自分の仕事をこなしながら、
ケーキやパンの仕込を垣間見るのが
とても好きだった。

午後からは
時々 売れ残ったケーキをもらえることがあって
たくさんのケーキを抱えながら
中学生の頃の友人の家に少しずつおすそわけをしながら
帰るのがとても楽しかった。

初めてのバイト代で買うものは 決まっていた。

自分ひとりで食べるための
1ホールの苺のショートケーキ。
今でもあの嬉しい気持ちは心のはしっこに
残っていていつでもよみがえってくる。

カットをすることなく
丸いままで食べるのです。
あの白いクリームにフォークをさすときの
ドキドキした あの気持ち。

受験生になってそのお店からは離れてしまったけれど
デパートにも支店を出すほどになったのを見ると嬉しくなり
いつも応援していた。

今でもあるのかな。

仕事の話し次回は大学生編へ続きます。

2016年6月24日

子どもの頃のお話

保育園の頃
お友達にキティちゃんをとても上手に書く女の子がいて
その絵の真似を一生懸命していると
先生に
「あさこちゃんはあさこちゃんの絵を描かないと。
人のマネばかりしていたらだめよ」と声をかけられた。

「そうか」と思い必死で見ないようにして書いたのだけど
全く上手くいかず諦めた。

小学生になって
今でも名前の覚えているSさんはとても絵の上手な女の子で
外に出ての写生で隣同士でウサギの絵を描いていると

私は大きなウサギ小屋を書いて
柵の間に小さなウサギを書いているのに対して

彼女は活き活きと大きなウサギだけを書いていた。
子供心にすごい!!と感動した。

聞けば美術教室に通っているらしく
写生のたびに彼女の横へ座って
彼女の書き方を必死で見つめた。

木を描く時は茶色の太い筆で力強く筆を走らせ
幹を描き、その先に緑や黄緑や白で点々と
筆をおろすと、見る見るうちに一本のキラキラとした
光を浴びたような木が描きあがっていた。

私もそんな風に描いてみたかった。でも、マネはだめだからと
一所懸命自分の絵を描いた。全く上手くいかない。

中学生になって
美術は大好きだったけど、デザイン画の絵を描くとき
自分の絵って何なのだろう?とか
どう自分を表現して描いたらいいのかと悩んでしまって
提出できない事もあった。

大人になってから、
まねをしてもいいのだということに
ようやく気がつく。

しまったー。何でそんなことに気がつかなかったのかと笑った。

どんなすごい画家もはじめは真似からはじまるのだ。
アンティーク一つとっても海外への憧れだったり真似から
はじまっている。

それから、私はステキだと思ったことを
色々真似してみた
デザインだったり、器だったり、インテリアだったり。

そこから、自分らしさが出てくることも知った。

真似をしましょう。
良いと思うものの。暮らしでも、行動でも、言葉でも。
そこから、自分らしさや本当が見てくるから。

今も、そう思いながらお店に立つちっぽけな店主が
皆様をおまちしております。