2018年8月6日

知ったふり。

大人になった私は
知ったフリをしないようにしようと思っている。

小学生の頃おともだちと遊んでいて
テレビの話になった。
こんな面白い番組があって
こんな風だと勢い良く話していたと思う。

友達のお母さんがお迎えに来て
帰りぎわ
「あさこちゃん なんちゃんねる?」と
聞かれた。
「なんちゃんねる?」
私は耳慣れない言葉にしばらく考え

「九時にねる」とこたえた。

首をかしげながら友達は帰っていった。

中学生の入学式間近
頭髪の規則が厳しくなるので
母に進められ美容院へ行った。

腰までのロングだった私に
美容師さんは
「マシュルームカットなんてにあうんじゃない?」と
すすめてくれた。
「マッシュルーム?」心でつぶやいていたけれど
知らないと恥ずかしいことのような気がして
きどって
「おねがいします」と答えていた。
すましていた私に容赦なくはさみは入れられた。

家に帰ってカーテンにくるまり
「もう中学校にいかない」と泣いていた。

そのときに
子どもの頃の「なんちゃんねる」の光景を
鮮明に思い出し

もう二度と知ったかぶりはやめようと
心にかたく誓ったのだ。

年を重ねても知らないことは多い。
年を重ねるからこそ知らないこともたくさん増えてくる。
だからこそ、知らないこと わからないことをちゃんと教えてもらおうと
今でも時々そのことを思い出し
心に刻むのだった。

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